相互リンクをSEOのために行うとき、重要なのは「相手のページから何人が訪問するか」ではありません。相互リンクの掲載ページから実際に人が来ることは、多くの場合ほとんどありません。
SEO上の価値を考えるなら、リンクを張ってくれるサイトやページの強さを見ます。ジャンルが違うサイトとの相互リンクでも成果が見られることがあります。このページでは、長年のサイト運営で得た実務上の考え方を踏まえ、リンク元の見方と依頼文の定型文を説明します。
相互リンクとは?
相互リンクとは、異なるホームページ同士がお互いのページへリンクを張ることです。たとえば、Aサイトの記事からBサイトの記事を紹介し、Bサイトの記事からもAサイトの記事を紹介する形です。
リンク先はトップページでも個別の記事でも構いません。ただし、実際にどのページへリンクが置かれるのかは確認しましょう。サイト全体の強さに加え、リンクが掲載されるページ自体も大切だからです。
「相互リンク」という形が同じでも、評価の強いサイトの重要なページから張られるリンクと、ほとんど使われていないリンク集から張られるリンクを同じものとして考えることはできません。
SEOでリンクが重要といわれる理由
Googleは、ページ同士のリンク関係を理解する仕組みを検索ランキングに使っており、PageRankもその一部として機能していると説明しています。そのため、SEOでリンク元の強さを重視することには理由があります。
ここでいう「リンクパワー」は、リンク元が持つ評価の強さを表す実務上の言い方です。ただし、Googleがサイトごとの「リンクパワー」を一つの数字で公表しているわけではありません。相互リンクを1件増やせば必ず順位が上がる、という固定の計算式もありません。
大切なのはリンクの件数をそろえることではなく、どこから、どのページへ、どのような形でリンクされるかです。
相互リンクの価値はリンク元の強さで変わる
強いサイト・ページからのリンクを重視する
相手のサイトが長く運営され、多くの良質なサイトからリンクを受けているか。実際にリンクを掲載するページに評価や内部リンクが集まっているか。リンク元を選ぶ際は、このような点を見ます。
ジャンルが違っても成果が出る
「同じジャンルのサイトでなければSEO効果はない」という考え方は、実務と合いません。長年のサイト運営では、ジャンルが異なるサイトとの相互リンクでもSEOの成果につながるケースを確認しています。テーマの一致だけで相手を選ぶと、強いリンク元の候補を見逃します。
紹介ページからの送客を主目的にしない
相互リンクの掲載ページからクリックが発生しないことは珍しくありません。そこから訪問者が増えるという前提で価値を説明するのは実態に合いません。SEOを目的とするなら、リンク元の強さと、リンクが検索エンジンに認識される形で掲載されるかを中心に判断します。
リンク元の強さを確認するポイント
| 見る項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| サイト全体の強さ | 質の高い被リンクがあるか、継続して運営されているか。DRなどの外部ツールの数値は参考にする |
| 掲載ページの強さ | 実際にリンクが置かれるページが公開され、サイト内の他ページからも見つけられるか |
| 外部リンクの出し方 | 誰にでも大量にリンクしているページではないか、リンクの掲載位置や周囲の文章はどうか |
| リンクの状態 | クリックできる通常のリンクか、リンク先URLは正しいか、リンクの属性はどうなっているか |
Ahrefsの「DR(ドメインレーティング)」は、同社が被リンクの状況から計算する指標です。相手探しの目安にはなりますが、DRはGoogleが公表する評価点ではなく、掲載ページそのものの強さとも同じではありません。数字だけで即決せず、実際の掲載ページまで確認します。
ジャンルの近さは参考情報の一つですが、唯一の判断基準ではありません。たとえば、ジャンルが近くても弱いリンク集からの掲載と、別ジャンルでも運営実績のあるサイトのページからの掲載では、後者を検討する価値があります。ただし、個別のリンクがGoogleにどの程度評価されるかを外から正確に測ることはできません。
過剰なリンク交換には注意する
リンク元の強さを重視する一方で、数だけを増やすために大量の交換を続ける方法は避けます。Googleは、検索順位の操作を主な目的とするリンクを「リンクスパム」と呼び、過剰な相互リンクや、相互リンクだけのために作るパートナーページをその例に挙げています。
相互リンクを一律に禁止しているという意味ではありません。リンク元の質を見極め、掲載する理由と掲載方法を個別に考えることが重要です。
相互リンクをお願いする前に決めること
候補を見つけたら、依頼文を書く前にリンク元を確認します。相手のサイトが強くても、掲載場所が実態のないリンク集なら、期待する価値とは違うためです。
- 相手サイトを調べる:運営状況、被リンクの質、検索での表示状況などを見る。
- 掲載ページを確認する:自分へのリンクがどのページに置かれるのかを聞く。
- お互いのリンク先を決める:トップページか個別ページか、公開URLを明確にする。
- 掲載条件を確認する:掲載場所、リンクの文章、広告や有料掲載に当たる取り決めの有無を確認する。
ジャンルが異なる相手を最初から除外する必要はありません。強いリンク元か、実際にどこへ掲載されるかを優先して見ます。一方、誰にでも同じ内容で大量に交換を持ちかける方法は避けましょう。
相互リンクをお願いするときの定型文
次の文章の「○○」とURLを書き換えて使ってください。双方がどのページにリンクを掲載するかを、短く具体的に伝えます。
メール・お問い合わせフォーム用
件名:【相互リンクのご相談】○○サイトについて
○○サイト
ご担当者様突然のご連絡失礼いたします。○○を運営している○○と申します。
貴サイトを拝見し、相互リンクについてご相談したくご連絡しました。
貴サイトのURL:○○当サイトからは、下記ページに貴サイトへのリンクを掲載することを考えています。
掲載予定ページ:○○
貴サイトへのリンク先:○○もしご関心がありましたら、貴サイトから当サイトの下記ページへのリンクもご検討いただけないでしょうか。
当サイトのリンク先:○○掲載の可否やページ、紹介文は貴サイトの運営方針に合わせてご判断ください。可能な場合は、掲載予定のページを教えていただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐れ入りますが、ご検討いただけますと幸いです。
○○(氏名・会社名)
○○(サイトURL)
お問い合わせフォームに広告や営業の連絡を禁止する案内がある場合は、その方針に従ってください。相手に掲載の義務があるような書き方はしません。
短いメッセージ用
○○様、突然のご連絡失礼します。○○サイトを運営している○○です。
相互リンクのご相談です。当サイトの○○ページ(URL:○○)から、貴サイトの○○ページ(URL:○○)へのリンクを掲載したいと考えています。
貴サイトから当サイトの○○ページ(URL:○○)へのリンクもご検討いただけないでしょうか。掲載の可否や場所はご判断にお任せします。可能でしたら掲載予定ページをお知らせください。
リンクを掲載するときの注意点
依頼を受けても、リンク元として不安のあるサイトと無理に交換する必要はありません。掲載するページを確認し、公開後もリンクが残っているか、正しいURLに向いているかを確かめます。
リンクの文字には、リンク先の内容が分かる自然な言葉を使います。強いサイトからのリンクでも、キーワードを不自然に詰め込んだ文章や、大量のサイトが並ぶだけのページを当然のように受け入れる必要はありません。
通常の紹介リンクに、特別な設定を必ず加える必要はありません。一方、広告費や商品・サービスの提供など、リンクと引き換えの対価がある場合は、単なる相互紹介とは扱いが異なります。Googleの案内に沿って、rel="sponsored" などで関係を示します。
公開後は、リンクが正しいページへ開くか、説明文が実際のリンク先と合っているかを確認してください。相手のページが移動・削除された場合には、自分の記事のリンクも見直します。
よくある質問
相互リンクをすれば検索順位は上がりますか?
成果が出る可能性はありますが、必ず上がるとは言えません。Googleはリンク分析をランキングに使っていますが、どのリンクがどの程度評価されるかは公開していません。件数よりリンク元の強さと掲載ページを重視します。
ジャンルが違うサイトでも効果はありますか?
はい。ジャンルの一致は効果の絶対条件ではありません。長年の実務では、異なるジャンルのサイトからのリンクでもSEOの成果が出ています。相手サイトの強さ、掲載ページ、外部リンクの出し方などを合わせて判断します。
相手から断られた場合は?
相手の運営方針を尊重します。条件が合わなければ無理に交換しません。相互リンクの数を増やすこと自体を目的にするより、次の候補のリンク元を調べる方が有益です。
まとめ
SEOを目的とした相互リンクでは、紹介ページからの送客を主な価値として期待しません。リンク元のサイトと掲載ページの強さを確認することが重要です。ジャンルが違っても成果が見られることがあるため、テーマの一致だけで候補を狭めないようにします。
外部ツールのDRなどは参考値であり、Googleの評価そのものではありません。リンクの掲載場所や相手の外部リンクの出し方まで確認し、過剰な交換を避けながら、一件ごとの価値を見極めてください。
参考:Google検索ランキングシステムのご紹介/Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー/Ahrefs「Domain Ratingとは」
